36協定届の適切な作成方法(その3)


こんにちは。「労働基準監督署・調査対策対応支援.com」の
加賀英治です。

この記事は、
36協定届の作成方法
の連載記事の一つとなっております。

今回は、いよいよ本丸ともいえる『延長することができる時間
つまり、法定労働時間を超えて残業させられる時間
の記載方法について、さらに書き進めていきます!

ちなみに先回は、『1日』に残業させられる時間
の記載方法をお知らせしました。

(先回の記事をご覧になりたい方は、下記をクリック)
36協定届の適切な作成方法(その2)

今回は、『1日を超える一定の期間』の欄の
記載方法からとなります。

それでは、早速みていきましょう!

その前にまた36協定届(様式第9号)の原本を
見ながら読んでいってみてください。(下記をクリック)

36協定届

1日を超える一定の期間

先回は、1日に残業させられる時間には限度がない
と書きましたね。

さて、ここからは、限度があるということになります。
つまり、例えば、1か月の限度時間や1年間の限度時間が
厚生労働省の告示によって設定されているので、それ以上残業させること
ができないわけです。

では、まず、1日を超える一定期間って何?
ということかと思います。

確かになんだか分かりづらい表現ですね。

これは、具体的には以下の2つの期間で残業させる時間を
定めなければならないのです。

・1日を超えて3か月以内の期間
・1年間

以上、2つの期間でそれぞれどれだけ残業させるのか、
その具体的な時間を書きなさいということです。

しかも、その時間には厚生労働省の告示により上限が決められている
ということです。

しかしちょっと見てみると1年間は分かりますが
1日を超えて3か月以内ってなんだか分かりにくい
ですよね?

これは、あまり深く考えない方が良いです。
一般には、1か月として定めていることが多いので、
とりあえず、分かりやすく1か月と考えてください。

それで、再度分かりやすくすると次のように
設定すればよいことになります。

・1か月間の残業させる時間
・1年間の残業させる時間

以上の2つの期間で残業時間を設定しましょう!

では、もう一度、『延長することができる時間の欄の
下2つの空欄の埋め方を説明します。

左に1か月右に1年と書いてください。
なお、起算日を記入しなくてはならないので、
お忘れなく!

ちなみに起算日をどの日に設定するかは、
会社によって異なりますし、法的にも自由なので、
貴社の就業規則などで確認してください。

しかしながら一般的には次のように記載する
ことになるかと思います。
(下記カッコ内が起算日)

・1か月(毎月1日)
・1年(毎年4月1日)OR(毎年1月1日)

以上となるでしょう。
どちらかというと毎年の起算日の方が会社ごとの
バリエーションがありそうですね。

是非、起算日は、あなたの会社に合った
日を決めてください。

それでは、厚生労働省の告示で定められている上限時間について
お知らせします。以下をご覧ください。

・1か月…45時間まで
・1年間…360時間まで

以上が上限時間です。
(1年単位の変形労働時間制の場合は異なります。)

それで、ほとんどの場合は、上限時間MAXで記載します。

この理由は先回も述べたとおりです。
おさらいしますと、36協定で定めた時間を超えて
労働させるとそれで、法違反となって処罰の対象となって
しまうからです!

折角、36協定を締結して、残業させられるようになったのに
中途半端な時間を設定してしまって、うっかりその時間を超えて残業させて
処罰の対象となったら本末転倒もいいところですよね。

ですから、多めに設定すべきなのです。
また、上限が法律で決められているので、1か月45時間
1年360時間で設定すればよいということです。

さて、気がついた方もおられると思いますが、
なんだか計算が合わないな?と思われましたか?

つまり、1か月45時間×12か月=540時間360時間(年間限度時間
となりますね。

要するに1か月は45時間が限度なのですが、毎月限度時間
まで残業させたら、年間全ての月に限度時間まで
残業させられないじゃないか!?
ということです。

これは、実は、
国が意図して決めていることなのです。

通達には以下のように説明しています。

1年間についての延長時間を必ず定めなければならない
こととしているのは、1年間を通じて恒常的な時間外労働
を認める趣旨ではなく、

1年間を通じての時間外労働時間の管理を促進し時間外労働時間
の短縮を図ることを目的としたものであること。

このように年間の縛りを設けて、政策的に時間外労働
を削減させようとする意図が働いているのです。

ですから、ここはお怒りにならずにお国の
制度趣旨をグッと呑み込んでください。

つまり、毎月45時間まで残業させられるか
というとそうではないということです。

しかし、実は、ここから話がはじまるのです!

そして、ここから先の話が重要となりますので、
次回の記事をお見逃しなく!

ちょっと欄は飛ぶのですが、次の記事は
特別条項について書いております。

次の記事は下記をクリックしてご覧になれます。
36協定届の適切な作成方法(その4)・・・特別条項とは、労働時間規制のリミッター外し!?


36協定届の書き方については、下記に前号の記事があります。御参考下さい。
36協定届の適切な作成方法(その1) (その2)

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