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解雇かどうか判断が難しいとき、監督署はどうするのか?


こんにちは。「労働基準監督署・調査対策対応支援.com
の加賀英治です。

御無沙汰して恐縮ですm(__)m
今回もご覧いただき感謝致します。

先回は、解雇予告と解雇予告手当について
解説しました。

先回記事は下記をクリック↓
解雇予告手当と解雇予告、どちらが良いのか?

つまり、状況に応じて解雇予告を選択したり、
逆に解雇予告手当を支払い即日解雇するという
こともあるということをお伝えしました。

今回は、これもときどきあるのですが、
次のような状況です。

労働者:解雇された。
会社側:解雇していない。

このように労働者が、会社に解雇されたので
労働基準監督署に解雇予告を支払うように
是正指導してほしいと申告することがあります。

まあこれは、ある意味当たり前といえば
当たり前ですが、こんな申告は
都内であれば、日常的に発生
していると思います。

しかし、会社側としては、解雇したとは
言っていないし、解雇もしていない。
労働者が勝手に出勤してこなくなった
つまり、退職しただけだ。

と労使で意見が食い違うという
ことがあるのです。

つまり、まとめると以下のようになります。

労働者:解雇されたので解雇予告手当を支払え。
会社側:勝手に退職したので解雇ではな
い。従って解雇予告手当は支払わない。

こういった対立が生じ得ます。

では、こんな状況の場合に労働基準監督官は
どんな判断をくだすのでしょうか?

つまり、解雇予告手当支払義務違反(労基法20条違反)で
立件できるのでしょうか?

これは、結論から言うと
証拠次第
ということになります。

具体的に言いますと、労働者が解雇だというのであれば、
労働者は、なるべく裏付け証拠を持って
労働基準監督署に赴くしかありません。

実際には、労働者は書面で解雇通知を手渡されたとか、
客観的で明確なものがない限り、労基署に会社の処罰を
求める
ことはできないものです。

もちろん、それが事実であって、
しかるべき証拠が提出されていれば、
労働者が解雇予告手当の支払いを
求めることは容易でしょう。

また、是正勧告に従わずに支払わない場合には、
会社や社長以下担当者に対して罰則適用ということも当然あり得る話です。

一方、会社側は、解雇の事実はない
ということであれば、それを貫き通せばよい
というか、それしかないでしょう。

さらに言えば、会社側は、管理部門が統一的な対応を
とりますから総合力で優ります。

つまり、労働者に真実があって証拠が
示せない場合、または、労働者が嘘の
陳述をしている場合には、圧倒的に
会社が有利ということになります。

ちなみに言うまでもないことですが、
真実が会社あるいは労働者のどちらにあるかは、
様々となります。

しかし、労働基準監督官は、限られた
証拠を基に判断するしかありません。

主張を裏付ける明確な証拠がなければ、
会社を労働基準法20条違反で
処罰することはできません。

もちろん解雇予告手当の支払いを
求めることも難しくなります。

このように法治国家である以上、
こういう結論にならざるを得ないのです。

まあ、それでも監督官は、
状況から会社が無理に退職させたような感じを受けた場合には、
せめて解雇予告手当だけでも支払ってはどうか?
と会社を丸めこみにかかることもあるでしょう。

しかし、その事実がないのであれば、
会社は拒否し続けるしかありません。

ちなみに、解雇予告手当に関する事例は、
特にパートアルバイトを多用する業態に
生じ得ますから、注意が必要です。

このパートアルバイトの中には、
解雇予告手当を『もらって辞めて⇒入社もらって辞めて』を繰り返す
という悪質な者もいると聞いています。

そのような労働者はこんなことを考えています。

解雇無効で数カ月から1年の和解金を求める
のはめんどくさいけど、解雇予告手当なら、
労働基準監督署が支払いを求めてくれるし、
1ヵ月分だしお手軽でいいよね。

これをいろんな会社で繰り返そう!

と考えている
不逞の輩がいるということですね。
特に中小企業の経営者であるあなたは
採用の際は注意すべきと肝に銘ずるべきでしょう。

では、具体的にどういうことが生じるのでしょうか?
よくあることなのですが、こんなことです。

採用されて数カ月経った後にある従業員が問題を起こし、
直属の上司あたりがキレて、もうやめろとか
退職したらどうだ?などと思わず言ってしまうのです。

もちろん退職したらどうだ?
はもちろん解雇ではありませんが…

しかし、思わず感情むき出しにして迂闊に
NGワードを言わないことが肝要です!

特に退職、解雇といった人事については、
然るべき手順に従い、人事権のある担当者と
協議して慎重に事を決することが当然求められます。

特にトラブル回避は大事な検討理由の一つですので
大いに検討が必要です。

ですから、人事権のない者が迂闊に発言したり、
解雇や退職をにおわす発言は、
後で人事担当者が火消しに奔走
しなければなりません。

それで、このようなトラブルを避けるために
発言について極力自重すべきです。

以上に気をつけて、解雇予告手当の発生に
極力注意を払ってください。

とにかく労働者が労働基準監督署に駆け込むことも躊躇させるように
つまり、上げ足を取られないように隠忍自重してください!

今回は以上です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
またの投稿をお待ちください!